夏の過ごし方

新しい管理画面で執筆するのは、まだまだ背筋が伸びる思いです。

ちなみに、このサイトを作ってくださったのは、仲良しの大事なお友達。心から感謝しています。本当にありがとうございます！

さて、この夏は自宅にこもって勉強・執筆の時間が中心になりそうです。秋に出版予定の電子書籍『歌う人に伝えたい呼吸のはなし（仮）』の原稿に向き合う、2021年の夏です。

また先日、所用である役を歌ったのですが、まったくあてはないものの、この役の勉強を続けたいと考えています。この数ヶ月、かなり特殊なこの役のことを考えて過ごしてきました。最初は楽譜を開くのも恐ろしかった作品ですが、自分の全部を傾けないとこの役には立ち向かえない……と覚悟を決めて臨みました。そうするうちに、今の自分でしか解けなかったであろう、ひとつの答えに辿り着けたような瞬間が訪れました。

ただもちろん、それはベストの解ではありません。だからこそ、よりよい解を求めていくためにも、もっと時間をかけてこの役を勉強していきたいと願うようになっています。

特殊な考え方かもしれませんが、私は感情や思考などの精神面もまた自分自身の楽器であると捉えています。そしてこの役の勉強を通じて、自分が封印してきた感情や思考のダークサイドも、これまでのような野放し状態ではなく、ようやく責任を持って取り扱うことが出来るようになってきたと感じています。

この役の勉強を通じて、多くのことを学んでいます。白い役だけではなく、黒い役の幅も広げていけそうです。いつかトゥーランドットやエレクトラに向き合い直した時に、それまでとは異なるアプローチで臨めそうな気がしています。

そんな夏になりそうです。みなさまもくれぐれも、お健やかにお過ごしください。