《つなぐ》第四稿 構成

広島のこと

1.導入(台詞)〜無伴奏アリア「わたしは声」
(https://sayu-kogure.com/2023/05/19/tsunagu001/)
2.堀田季何さん、俳句の紹介(台詞)
*ピアノ
3.堀田季何「原爆俳句の当事者性と価値」より(朗読・歌唱)
4.俳句Aパート(歌唱)
*ピアノ
5.川嶋ぱんださん、伊達みえ子さん紹介(台詞)
6.川嶋ぱんだ「爆心地からの距離──句集『広島』の選を終えて」より(朗読)
*ピアノ
7.伊達みえ子「一家6人みな被爆して」より(朗読)
8.無伴奏アリア「風が吹いている」〜「肌脱ぎつ」
(https://sayu-kogure.com/2023/05/23/tsunagu002/)
*ピアノ
9.俳句Bパート(歌唱)
10.松本薬夏さん、「おわりに」紹介(台詞)
11.(無伴奏アリアとして)松本薬夏さん「その理由、或いは衝動」(歌唱・朗読)
12.句集『広島』「おわりに」より(朗読・歌唱)

《つなぐ》第四稿の構成は、このようになっています。

「無伴奏アリア」が3曲入りました。それぞれ性質が違います。

「わたしは声」は、イタリアの古いオペラ《オルフェオ》の「私は音楽の神」と始まる導入部へのオマージュです。語り部が本編の内容を語っていくという構造を意識しました。

「風が吹いている」では、当事者の方々の思いを少しでも代弁出来ればと願いました。語りの要素も多く混ぜ、中盤におけるひとつのクライマックスとして考えています。

松本薬夏さんの「その理由、或いは衝動」は、全編を通じた「今を生きる私達には何が出来るか」という問い掛けへの、ひとつの返答として歌いたいと願ったものです。薬夏さんの文章に音楽をつけて歌うという構想は、初期の頃から温めていたものでした。「ただ、どうか、語り継ぐことだけは赦して欲しい。」という薬夏さんの血のにじむような叫びは、そのまま私自身の叫びでもあります。

また「無伴奏」という形式については、早坂文雄先生の無伴奏歌曲、黛敏郎先生の著書『私の茶道入門』を大いに参考にしております。ピアノは舞台装置のひとつとして扱っていこうと考えています。

《つなぐ》の主な底本は、句集『広島』と「里」二千二十二年十一月号です。みんなで作っている作品だと考えています。牙城さん、眠兎さん、言葉を書かれた皆様、取材を通じて世に広めてくださる皆様、支えてくださる皆様、見守ってくださる皆様……。私はただ、代筆者として机に向かい、代弁者として歌い語るのみです。

八月、お時間を共に過ごすことがかなえば嬉しい限りです。広島、神戸、東京でお待ちしています。

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